目の手術と恐怖心について
目の手術というと怖く感じる方が多いようで、白内障手術に限らず、手術を説明する際に、「目の手術は怖いのですが…」「目の手術ってどのように行うんですか?」といったご質問をよくいただきます。
以前に白内障手術の流れについて書いたのですが、今回は目の手術全般の流れについて眼科専門医の立場からお伝えしたいと思います。
■眼科手術と麻酔
眼科手術では、局所麻酔を使用します。全身麻酔とは異なり、意識を保った状態で手術を受けていただきます。基本的には点眼による麻酔を使用し、手術の内容や目の状態に応じて注射による麻酔を行いますが、いずれにしても痛みはほとんど感じません。
「意識があるのは怖いのでは?」とお考えになる方もいるかもしれませんが、手術中は散瞳しており眩しい顕微鏡の光が目に当たっているため、ぼんやりとした視界にりメスなどの器具はほとんど見えません。
手術中に見えるのは、主に顕微鏡からの光がキラキラと光って見える程度です。中には万華鏡のようで綺麗に思っていたらいつの間にか終わっていた、という方もいらっしゃいます。
■手術中の環境について
目の手術を安全に行うため、手術前にはいくつかの準備を整えます。
血圧や酸素飽和度(サチュレーション)などのバイタルサインをモニタリングしながら手術を行います。手術の緊張感から血圧が上がる方もいらっしゃいますが、その場合は血圧を下げる薬を使うなどの適切に対応いたしますのでご安心ください。
目の手術は仰臥位(仰向け)で行いますが、腰痛をお持ちの方は、この状態で痛みが出ることがあります。そのため、仰向けで寝られない方にはクッションや枕を活用して、無理のない姿勢で手術が受けられるように対応しています。
目の手術は数ミリ以下の繊細な作業が続くため、患者さんが恐怖心や痛みを感じて急に動いてしまわないように環境を整えて行います。咳やくしゃみなどどうしても動いたい時には、声をかけて頂ければ手を止めて動いても大丈夫な体制を整えますのでご安心下さい。
「思っていたほど怖くなかった」とおっしゃる方が多く、「必要以上に心配せず、もっと早く手術を受ければ良かった」という方もいらっしゃいます。
目の手術は見え方に直結するものが多いため、必要以上に先送りにせず、適切な時期に受けられると良いでしょう。
ご不安な点があれば、手術前のカウンセリングで詳しくご説明いたしますので、遠慮なくお尋ねください。



