まぶたが腫れた場合、病院に行った方が良い?
まぶたが腫れた時に病院を受診した方が良いか迷われたことがある方が多いのでは無いでしょうか?
また、病院を受診するとしても、まぶたの腫れは皮膚科なのか眼科なのか、迷われる方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、まぶたの腫れについて眼科専門医の立場から解説したいと思います。
まず、まぶたが腫れた場合は、医療機関を受診していただいた方が良いでしょう。
多くの場合、アレルギーによる腫れや、ものもらい(霰粒腫・麦粒腫)による腫れで、それらの場合、自然に治癒することもありますが、中には蜂窩織炎という細菌感染の影響で腫れていることがあり、この病気は重症化すると点滴や入院が必要になる可能性があります。
ですから、まぶたが腫れていると感じたら、まずは眼科を受診していただくと良いでしょう。特に痛みを伴う場合は、早期に眼科を受診されることをお勧めします。
目から遠い場合は、皮膚科での治療が適切な場合がありますので、そのような場合は先に皮膚科を受診されても構いません。いずれの診療科目を受診しても、他科での治療が適切だと判断した場合は、他科の受診を提案されますので、診療科目に悩んで受診が遅れるよりは、目から遠い腫れは皮膚科、目の周りの腫れは眼科、というくらいの判断で構いませんので、早めに医療機関を受診すると良いでしょう。
■よく見られるまぶたが腫れる病気
- アレルギー性結膜炎
アレルギーによって結膜に炎症を起こす病気で、かゆみを伴う場合もあります。
ドライアイがあるとアレルゲンが目の表面に滞留しやすく、アレルギー症状を引き起こしやすくなりますので、目の乾燥にも注意しましょう。
アレルギー性結膜炎について詳しくはこちら
- ものもらい(霰粒腫・麦粒腫)
霰粒腫と麦粒腫は別の病気なのですが、見た目だけでは鑑別が難しいこともあり、一括りにものもらいと呼ばれることが多い病気です。
どちらもまぶたが腫れる病気ですが、医学的には感染性のものを麦粒腫、非感染性のものを霰粒腫と言います。
霰粒腫について詳しくはこちら
麦粒腫について詳しくはこちら
- 蜂窩織炎
蜂窩織炎は皮膚の奥にある脂肪組織に感染が起こる病気です。
目だけで無く全身に起こる可能性がある病気で、特にふくらはぎや、足の甲などによく見られる病気です。
始めに皮膚に赤みが出たり、痛み、発熱などの症状が出て、症状が広がっていきます。痛みや腫れなどの症状が強いことが特徴です。
目の周りで蜂窩織炎が起きた場合は、まぶたの腫れや痛み、眼痛があります。眼球突出を伴う場合もあります。目の動きに影響が出ることもあり、その場合は眼球運動障害による複視(二重に見える症状)が出ることもあります。
眼球内に炎症が波及することがあり、視力を低下させることもあります。